夢追い旅 仲間

仲間

 鞄の中身は1000万の札束だった。周平は無造作にホワイトドームの2階の戸棚に置いた。お金には無頓着だが、旗手社長の気持ちは伝わった。
 ミーに呼ばれて翌日旗手社長の代理で代議士のパーティに出ることになった。ホテルのパーティルームに行くことになった。旗手社長の招待名の葉書を受け付けで出すと、顔馴染になった秘書が丸テーブルに案内してくれる。舞台の中央のテーブルでテレビでよく見る代議士の顔やSハウスの社長の顔もある。
「秘書がこれから紹介する政治家は顔を覚えておいてね」
 ミーが注意する。
「メモなんか取ったらだめよ。後で写真を見せるから焼き付けるの」
 さっそく秘書が来て案内を始める。ミーはもう顔のようだ。冗談を言い合っている。周平は胸のカードを見比べて名刺を出すのが精一杯だ。与党だけではなく野党もいる。50枚の名刺がなくなる頃には汗だくになっている。当の代議士は少し遅れてやってきて、挨拶を済ませると周平の顔を見ると、
「今後協力関係でお願いするよ」
と馴れ馴れしく肩を叩いて出てゆく。
「演技だから」
 ミーが笑っている。どうもミーには子ども扱いだ。パーティの途中でミーが周平の袖を引っ張って立ち上がる。
まだ紹介する相手がいるようだ。パーティルームを出るとエレベーターに乗る。ポケットから部屋の鍵を取り出す。慣れた手つきで周平のズボンをずらす。
「旗手社長もここに来るとこうするの。これで仲間よ」





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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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