夢追い旅 告白

告白

「もともと不動産事業部に入った歓迎会の日に柳沢に薬を飲ませれて写真を撮られたのです。それで何度もホテルに付き合うようになりました。彼はいつも写真をばらまくと」
 柳沢なら考えられることである。
「藤尾さんの時はすまないと思っています。でもあの時はそれしか思いつかなかった」
「鈴木取締役が絡んでいたと?」
「あの頃は柳沢の上司が鈴木部長だったのです。その時に秘書課に転籍を条件に付けたのは私です」
「君は部長を愛している?」
 これは是非聞いてみたいことだった。俯いていたが、
「どちらも愛していません。ただ守ってくれるのは鈴木部長だと。でもいつまでも関係を続けていられないと、マキさんに打ち明けたのです。そのためには自分の働きの場を変えようと。ただ今は写真をまかれるだけでは済まない殺人の容疑がかかっているとマキさんに言われているのです」
「熱海の温泉を尾行したことは?」
「柳沢は知りませんが、私はバックミラーで周平さんの顔を見ています」
「あの貸し風呂で柳沢は抜け出して現場に行った?」
「はい。実は気分が悪いとホテルの人を呼んでしばらく・・・」
「証言がとれるように考えたのですね?」
「はい」
「柳沢は迎えに来ていた車で現場を往復しています」
「あのワゴン?」
「はい」
「この話はしばらく伏せておいてください」
 この使い道はまだ考えがつかないが、轟に裏だけ取らそうと思った。








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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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