夢追い旅 発覚

発覚

 どうも旗手社長には黒崎のようなルートが何本もあるようだ。ミーはそのルートの個人秘書をしているようだ。周平にその仕事の束ね役をしろということのようである。
 団長とケイ君はもう1週間もホワイトドームを開けている。定時にはケイ君から簡単なメールが入るが心配だ。カオルの見舞いは毎日目玉さんにお願いしている。彼は病院の仲間の生き字引なのである。 
 柳沢が予定通り参考人で引っ張られた。だがそれと同時に田上専務の持っていたと思われてた組合の裏口座のコピーが例のブラックジャーナルに掲載された。周平もこれはしばらく触れないでおこうとしていたものである。黒崎と会長の話が崩れる恐れがあるし、赤坂と絡んでもつれる恐れがある。
 それで今日は田上専務を相談役の個室に呼んで事情を聴く羽目になった。
「これはいわゆる裏口座のコピーですか?」
 専務は相談役に向かってこくりと頷く。
「現物は専務がお持ちですか?」
「社長が今はお持ちです」
「社長がブラックジャーナルに出すようなことはないだろ?」
 相談役が口をはさむ。
「一時会長が管理していた時期があるんですが、おそらくコピーを取っていたのでは」
 それはありうる話である。それを何かの理由で柳沢が預かっていたのだろう。
「この通帳の件はあまり表ざたにしたくない」
 相談役の本音だ。あまりにもかかわっている人物が多い。過去に派閥争いにこの資金を握ったものが勝利してきた。逆に相談役はこの資金を手にできなかったから社長の椅子を手にすることができなかった。
「そういうことだから、専務から社長に通帳を渡すように伝えてください。さもないと、M銀行の頭取からとなると進退伺になります」
「伝えてみます」








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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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夢人

Author:夢人
これは30年前から書き始められた小説です。
日記風に手書きされた原稿にもう一度読み返して書き加えたものもあります。この小説は本来活字にはしないことにしていましたが、某社長がなくなれた記念碑で発表を決意しました。

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