夢追い旅 脅迫

脅迫

 苛立った口調で国崎から呼び出しの電話があった。今日は顧問は朝から古巣のM銀行に出かけている。
 国崎の事務所に着くと、すでに呼び出されていた轟がソファに居心地悪そうにかけている。
「昨日会長の車のブレーキが触られていたようだ」
「運転手が?」
「車のドアが開いていたので調べて分かったそうだ」
「柳沢の脅迫ですね」
「それで催促されている。いつまでかかっていると」
 黒崎は会長から金を貰っているのだ。
「警察はやくざの兄貴のところで止まっていますよ。チンピラを殺す理由がないというわけですわ」
 轟が補足する。
「でもチンピラは監査役の車にぶつけたのは分かっているわけだろ?」
「この管轄は別でまだ事故と言う線が強いのです。ぶつけて自殺したという見方もありますよ」
 轟も黒崎の焦りにてこずっている感じだ。彼は確かにラインから外されてきている。
「いよいよ加瀬の記事を書くときですかね。このラインなら柳沢は引きずり出せる」
 周平が提案する。
「情報はあるのか?」
「轟さんところで調べてもらいたいことがあります。それで記事にします」
 これは轟にお金を落とす手だ。熱海の件を臭わす。こらはまだ黒崎には報告していない。轟の目が笑っている。
「ところで会長はどうなるんだ?」
 黒崎にはそんな情報も入らなくなっているのか。
「おそらく引退の条件でもつれているのでしょう」
「となるといよいよ旗手社長の出番だな」
 でもそのラインも弱くなっていることに気づいていない。







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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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