夢追い旅 裏のメンバー

裏のメンバー

 ケイ君の小林の調査報告が届いた。前回の彼の調査を具体的に裏付ける証拠も揃ったことになる。ミーに簡単に調査の内容を伝えて、旗手社長の時間を取ってもらうことにした。
 ミーから連絡が来たのは昼過ぎでこれから証券会社に来てほしいということだった。不動産会社の幹事証券ということだが、あの証券マンの会社ではないようだ。
「どうぞお待ちです」
 伝えられていたのか応接室にすぐに通された。中に入ると、あの証券マンと二人で打ち合わせしていたようだ。彼は周平の顔を見ると軽く会釈をして外に出てゆく。
「小林の悪さがいろいろ出てきたんだろう?」
 調査票を受け取るなりの一言だ。社長もよく分かっているのだ。それでもじっくり書類に目を通す。
「いよいよ会長が降りるという話だが?」
「条件のすり合わせで時間を食っています」
「さすがにこれでお仕舞だろう。裏のメンバーからも嫌われているからね」
「裏のメンバー?」
「この国は一部の人達に動かされている。会長もそこに入れたのだが敵を作りすぎた。かと言って私もまだ新参者だから同じ運命になるかもね」
 舅もその裏のメンバーと通じて道を踏み外した。
「小林もあと少しのところに来ると、悪い癖が出てくる。でも今更未公開株のリストの変更は無理だ。すべての欲が絡んでいる。よじれた糸を戻す方が難しい。取りあえず小林の裏の会社の社長を交代しくれ」
「私でいいのですか?」
「ミーとも相性がいい」
 旗手社長は調査票を内ポケットにしまうともう時計を見ている。リストの変更はなしだ。
「それと代議士の件もそのまま進める。もう時間がない」






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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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夢人

Author:夢人
これは30年前から書き始められた小説です。
日記風に手書きされた原稿にもう一度読み返して書き加えたものもあります。この小説は本来活字にはしないことにしていましたが、某社長がなくなれた記念碑で発表を決意しました。

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