夢追い旅 裏の会合

裏の会合

 名前を決めないとと団長に言われて机に座って無意識に封筒の隅に『薫』と書いている。親子二人がカオルではまずいだろうとゴミ箱に丸めて捨てる。
「休んでもいいよ」
 机にうつ伏せになっているミーに声をかける。
「朝からゴルフ。夕方からは晩餐。夜はセックスしまくり。これじゃ持たないね。穴が広がって閉まらないよ」
 まことにグロテスクな表現を挨拶のように言う。
「メンバーは?」
「内緒にしろって。とは言っても周平にはそっと教えるよ」
 口止めされているようだ。
「30名ほどが彼女同伴で参加してたわ。知らない顔もあったけど」
 天井を見あげて、
「銀行の頭取クラスの人が4人、経済界から11名、そうM商事の会長もいたわ」
 まだ復帰を諦めていない。
「Yテレビの会長は?」
「いたよ。大御所という感じね。M商事の会長がずっと腰巾着してた。旗手会長のお友達ではSハウスの社長や3人ほどいたね」
「最終日にメールを入れたが見てくれた?」
「総理の秘書の会社の話だったね?それは面白いって言ってた。それと忘れてしまうところだった。上場した不動産会社の大阪支社長を調べろって?どうもSハウスの社長の情報らしいわ」
 眠い目でファックスを取り寄せていたのがこれだ。
 創業期に大阪支社に高卒で採用された。不動産会社では大半が住宅情報誌から転籍している。彼もその一人だが、不動産に入ってから用地取得で力を発揮して、今は大阪の天皇というあだ名もある叩き上げ社員だ。
「もう少し詳しい情報をあの人事部長に頼んでくれないか?」
 何かありそうだ。

 







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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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