夢追い旅 権力の座

権力の座

 ケイ君から連絡があった。ショウちゃんから情報を貰って例の動物公園の映画館に出入りしているお釜と会ったというのである。その話の行きがかり上別の施設に出かけているというのだ。詳しいことは戻ってからゆっくり話すということだ。だがゆっくり話すのはまずは団長のような気がする。
 今日は久しぶりにM商事の社長に呼ばれている。
「どうですか座り心地は?」
 社長室に入って周平は笑いかける。
「引退すべきだったかな。今は反省してるよ。それに君を手放したことが不味かったね」
 しばらくの間に神経質な顔になっている。あの極楽とんぼはどこへ行ったのだろう。
「前回のご入金はありがとうございました」
 気前よく100万を振り込んできていた。
「引き続いてお願いしたいんだよ。調査部をなくしたのも失敗だったな」
「今回は?」
「会長の件だ。いつの間にかYテレビが相当の株数を買い占めたようだ」
「何を要求してきました?」
「代表権だよ。それとYテレビからの取締役の受け入れだ」
「M銀行の頭取とは話を?」
「相手が悪いと言って引いてしまったよ。それに相談役は会長職を望むばかりで力にならんしなあ」
 愚痴が際限なく出てくる。
「どうしたいのですか?」
「Yテレビは仕方ないとして、会長の代表権は無理だ。ようやく赤坂の整理が済んだところでまた会長派の復活では元も子もない。ようやく派閥争いがなくなったところだ」
「Yテレビと会長はつるんでいますね。そこに黒崎と鈴木が挟まっています。会長の弱点は柳沢です。そこを突くしかないですね」
 権力の座に着くと人間は変わるのだと顧問いや社長を見つめる。

















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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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夢人

Author:夢人
これは30年前から書き始められた小説です。
日記風に手書きされた原稿にもう一度読み返して書き加えたものもあります。この小説は本来活字にはしないことにしていましたが、某社長がなくなれた記念碑で発表を決意しました。

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