夢追い旅 激震

激震

 長い夢を見ていたような疲れが体に残っている。でもそれは夢ではない。ホワイトドームの2階の部屋に母の赤い財布がカオルの写真と並んで置かれている。そして団長が買ってきた小さな額に若い時の母の写真が飾られている。
 だが何もまだ終わっていない。『噂の真相』のリスト公開が政界、経済界に激震を起こしている。
「少し整理して私から話すよね」
 ミーが様々の形の違う椅子に掛けているメンバーに声をかける。これらの椅子は赤坂の遺留品だ。
「社長は拘留が決まって、本社で専務が中心になって弁護士団を結成した。こことは私達は連携しない。リストについてはKジャーナルがこれは下書きで真実は別にあると主張しているわ」
「そうなのか?」
 藤尾が聞く。ケイ君も轟も参加している。
「知らないほうがいい。でもKジャーナルは先手を取られた形になっているわ。いよいよ大手の週刊誌がこぞって書き始めた」
 テーブルに何冊も積み上げてある。
「秘書と小林が釈放されたわ。秘書は本社の総務部長が面談した。彼は小林に焚き付けられて付き添っただけです。ほとんど何もわかっていない。それでしばらく解雇ということで雇用保険暮らしで様子を見て裏の会社で引き取ることに」
「小林はその足でKジャーナルの黒崎を訪問している」
 轟が補足する。
「向こうの記事は鈴木部長が書いている。だがそれほどの情報はないはずだ。問題は小林だな」
「それは本社の方ですでに損害賠償事件を提訴している。3億ほどの請求額ということ」
「最後は和解で口を塞ぐしかないだろう。ケイ君は訴状の事件の裏を固めてくれ。藤尾さんはSハウスの社長と赤坂の整理をしてくれ。必ず次は赤坂に飛び火する。ところでこのビルは?」
「今のところ無人の孤島のようだわ。玄関に小型の防犯カメラを藤尾さんに付けてもらった」
 当面このメンバーで当たることになる。






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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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プロフィール

夢人

Author:夢人
これは30年前から書き始められた小説です。
日記風に手書きされた原稿にもう一度読み返して書き加えたものもあります。この小説は本来活字にはしないことにしていましたが、某社長がなくなれた記念碑で発表を決意しました。

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