夢追い旅 裏の裏
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裏の裏

 轟の彼女の店で会うことにした。
「久しぶりですな。しばらく赤坂の嵐は続きますよ」
 轟は楽しそうにボトルの焼酎を注いでくれる。
「ギブアンドテイクですから、新しいピンピンの情報流しまっせ」
 どうも黒崎から新しい仕事を受けているらしい。
「もう報告済みですから、金には替わりまへんで」
 あまり口を挟んで腰を折らない方がいい。
「会長、経団連の副会長の口が回ってきたようで、久しぶりに札束合戦になりますな」
 会長は院政を固めて、経済界に進出のようだ。これは舅からも聞いていたがいよいよか。でも、この赤坂プロジェクトは金がかかるばかりで、儲かるのにはまだ程遠い。
「赤坂はまだ金にならないでっしゃろ。そうです。それで会長は中抜きをしてるらしいです」
「黒崎さんが調べろと?」
「黒崎さんは会長の子飼いやないですよ。もっとバックからの指示です」
 何となくわかるような気がする。
「糸は藤尾元第2課長ですわ」
「そこでこちらからも情報です」
 轟の目が宙に浮いている。
「藤尾をはめるのを手伝いましたね?」
 テーブルに先ほどの写真を乗せる。
「もうそこまで行きましたか、柳沢の手伝いをしました。もともと彼女は柳沢の女だったんですよ。藤尾に薬を飲ませて、写真撮る時だけ彼女は上半身裸になりました」
「柳沢だけの知恵じゃないはずだ」
「この話は鈴木取締役からきました。黒崎さんはご存じない」
「アルバイトをしたわけだ」
「いえ、これは会長からの指示だったようです。藤尾は何か会長の情報を握ったようですな。それを封じるための小細工だったんですが、取締役は彼女に手を付けてしまった」
 ここでマキの話と辻褄が合う。
「柳沢はその証拠写真を撮って、会長の側近になったようです」







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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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