夢追い旅 導線
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導線

 会社を出たものの、轟とは連絡がつながらない。
 ぶらぶら歩いているうちに、ホワイトドームの裏にある白壁の病院に入っていた。かなり年代物の病院である。廊下を進んでいくと、警備員に呼び止められた。ここから入るのは許可がいるという。精神病棟があるという。
「あんた狐だね」
 振り向くと、あの小人のでか鼻がいる。
「精神病棟があるんだね」
「ああ、難病の病棟もある。わしらはあっち。団長もあそこに昔はいたんだ」
「団長の病気は?」
「内緒だよ」
と言いながら、短い脚で中庭のベンチに案内する。
「団長はね、7年前にこの病院に運び込まれてきたんだよ。顔が焼きただれていて、海外で手術を受けたけど、今度は日本で整形手術をしたということを聞いた」
 仮面のような顔はそうだったのだ。
「団長の彼氏はケイ君だね?」
「そうかな?」
 でか鼻はひらひら耳を動かして、ベンチの周りを動き回る。
「団長は男で、ケイ君は女なんだよ実は?」
「ややこしいね」
「これから店に行く?」
 団長は男で、ケイ君は女がどうもしっくりしない。
「いや仕事中なんだよ」
 とにかく轟の彼女の店に行こう。
 ポケットの携帯を見るが、轟からは連絡がない。
「今いいですか?」
 課の女性からだ。
「監査役は、元M商事の取締役経理部長でした。今の相談役の社長退任時に監査役に退かれたようです。相談役の大学の後輩と書かれています。もともと先代の時からM商事の生え抜きです」
「いや、ありがとう。しばらく伏せておいてくれ」
 どうも話はつなっがってきたようである。












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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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