夢追い旅 仁義
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仁義

 留守電の主は、ケイ君だった。今晩手が空いたら、ホワイトドームに来いよという伝言だ。
 時計を見ると、9時を回っている。連絡があったのは、8時過ぎだ。家に電話を入れるが、誰も出てくる気配がない。今度の映子の浮気旅行は長いようだ。
 タクシーを走らせて、30分の距離だ。途中で轟から携帯が入る。
「社長派からのお誘いでしたね」
 轟があの場所のどこかにいたようだ。
「国崎さんは読み込み済みだったという訳?」
「まあ、そういうところ」
「この動きは、咎められるのかな?」
「いや、成り行きにってな感じかな」
「あの追突の車見つけたぜ。ラブホテルの送迎者用の車だ。あの賭博場に出入りしているチンピラが使っている。これは俺の手柄じゃない。国崎さんのルートで見つけた。それで、刑事がラブホテルに」
「逮捕した?」
「いや、国崎さん得意の脅しだよ。あまり荒立てるのもよくないようだ」
「今はどこから?」
「2件目のスナック。ここには入れないんで、寒空にベンチでウイスキーをやっている」
「包帯は?」
「無理矢理外した。目立つものなあ。もう一つ報告だ。あんたところの部下の加瀬がとんでもない男を連れて入ったぜ。この報告は例によって、まだ上には上げない。二人だけの秘密だ」
 どうも二人だけの仁義のようだ。
「相談役だ」







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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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夢人

Author:夢人
これは30年前から書き始められた小説です。
日記風に手書きされた原稿にもう一度読み返して書き加えたものもあります。この小説は本来活字にはしないことにしていましたが、某社長がなくなれた記念碑で発表を決意しました。

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