夢追い旅 頭取の封筒
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頭取の封筒

「赤坂はあのベンチャーに移行が始まった?」
「300億からですが、まだ雲行きが見えません。君ところの社長は相変わらず勘違いをしとおるのか」
 社長はM銀行出身である。
「自 加瀬の談合の後始末をしていると、相談役から携帯が入った。赤坂でタクシーで拾って貰って、M銀行の本社にに向かう。
「誰に会うのですか?」
「頭取だよ」
 長い廊下を通されて、広い応接に案内される。
「M銀行は私の親父の代までM商事のメインバンクだったんだよ。それが今の会長が社長になってからS銀行と並行メインになった」
 相談役は昔を懐かしむように話す。
「今の頭取はしばらくM商事に出向できていた時期がある。遠い親戚筋にあたるらしい」
 そこまで話していると、ドアが開いて恰幅の良い年配の紳士が現れた。
 相談役が立ち上がって挨拶をする。周平も同じ姿勢を取る。
「どうだ。本社に戻った感想は?」
「いえ、まだ馴染めませんね。彼に会社の歩き方を教わっているところです」
「彼が鈴木君の弟子ですか」
 ここにも舅が絡んでいる。分が繋ぎと思っていないからたちが悪い」
 周平はじっと質問を我慢している。
「赤坂は確かに魅力がある。こちらも手を出したいところだが、S銀行がすでにがっちり固めている。それに爆弾だ。火傷では済まない。それよりその爆弾を操るほうが得策だ。でも、相談役が返り咲くのは難がありすぎる」
「了解してます。できればもう一つ 繋ぎを挟んでもらって息子に」
「そのあたりが相場だな」
 相談役の息子とは?
「今後は彼に動いてもらいますので」
「うん、分かった」
 そう言うと、内ポケットから封筒を出して相談役に渡す。









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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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プロフィール

夢人

Author:夢人
これは30年前から書き始められた小説です。
日記風に手書きされた原稿にもう一度読み返して書き加えたものもあります。この小説は本来活字にはしないことにしていましたが、某社長がなくなれた記念碑で発表を決意しました。

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