夢追い旅 陰謀

陰謀

 翌日は轟に張り込みは任せて、周平はホテルから出勤した。待っていたように、相談役の部屋に呼ばれた。
「加瀬君はどうしてる?」
「どうも柳沢部長に監禁されているようです」
「その情報は?」
「今も彼の自宅に張り付いています。何か入れば連絡が来ます」
 相談役は新しいブラックジャーナル誌をテーブルに広げた。
「これは前のところと違います。でも明らかにあの続編として加瀬が書いていますね」
 走り読みで目を通す。裏帳簿は割愛されて専務と監査役が頻繁に会っていた事実を書いている。監査役が裏帳簿のことで専務を揺すっていたように読める。
「そんな調査加瀬君にさせていた?」
「ないですね。でっち上げです」
「どうして?」
「監査役は裏帳簿についてはよく前から知っています。今更そんなことで脅してもと思います」
「どう見ますか?」
「柳沢が書かせていますね」
 周平は席を外して、国崎に報告してそのジャーナル誌を調べてもらうことにした。
 部屋に戻ると、相談役がM銀行頭取に電話を入れている。
「M商事の社長が裏帳簿に絡んでいたことはあるかと質問です?」
「もちろん、社長の活動資金でそこから捻出していますから。おそらく事実証拠も取れると思います」
 周平は頭の中で、マキのグラブの開業資金を思い描いていた。
「その資料を集めておいてほしいとのことです。それから引き続いて加瀬君を追ってください」




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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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