夢追い旅 迷走
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迷走

 再び会長の別荘に入ったという報告が轟から入ったのは昼過ぎだった。途中で高速のパーキングに入って、それから何の変化もなく別荘のガレージに滑り込んでいる。ガレージは連絡が入っていたのか、シャッターが開いたままになっていて車ごと吸い込まれたというのだ。しばらく監視を続けるということである。
 団長に携帯を入れるが、いつもと様子が違うので、カオルをもう一度病院に連れて行くとのことだった。
 タクシーを拾って走り出した時に、ケイ君から携帯が入った。
「少し雑音が入るがどこから?」
「新幹線の中だから」
「どこに行っていた?」
「それはないでしょう。京都・・・」
 そこでいったん切れる。
「トンネルに潜るとダメだね。東京駅には30分後に着くが会えないか?」
「何か分かった?」
「ああ、一度一緒に入った喫茶店覚えている?2階なら空いているから…」
 またそこで携帯が切れた。
 その連絡の後から待っていたように携帯が鳴る。
「やられたぜ」
 轟の声だ。
「別荘の中に忍び込んだ。やくざの兄貴が昼過ぎに車を一人で出したのでな。買い出しだろうと思ったんだが」
「まさか」
「そのまさかだ。あのパーキングで車を乗り換えた。1分ほどパーキングに入るのが遅れた。管理人にも確認した。会長から電話が入って、昼に荷物を取りに来させるのでガレージを開けておいてくれと本人からだ」
「会長も絡んでいる?」
「積極的か消極的かはわからんがね」
 確かに、密やかに会長と柳沢は会長の自宅で会っている。
「これはまだ思いつき程度だけど、柳沢は会長を脅す材料でも持っているような気がするな」
 これは周平の独り言である。












 
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ジャンル : 小説・文学

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Author:夢人
これは30年前から書き始められた小説です。
日記風に手書きされた原稿にもう一度読み返して書き加えたものもあります。この小説は本来活字にはしないことにしていましたが、某社長がなくなれた記念碑で発表を決意しました。

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