夢追い旅 加瀬の死

加瀬の死

 加瀬の記事が載った日に地元の人が首つりをしていた彼を発見した。現場には轟が向かった。柳沢は2日前から開発部に入って書類の整理をしている。開発部はすでに舅の不動産事業部に編入されて、赤坂物件の整理にあたっている。
 加瀬の最後の記事を読んだが明らかにこれは他人の書いたものである。専務の隠し口座が記されていたが、これも彼の知りうるものではない。だが関係者はこれから疑われることになるだろう。そこまですることはないだろうと周平はつぶやいた。
 ケイ君にマドンナの見張りをお願いした。マドンナも柳沢と同じ日に出社している。マドンナが会社を出ると、秘書課から電話をもらうことにしている。それをケイ君に連絡を入れる。彼はそこから尾行を始める。初日から期待はしていない。周平は警察が加瀬の関係者とマークする人物のリストを作っている。
「柳沢はいるか?」
 ケイ君が確認の携帯を入れてくる。
 7時を回ったから、帰る可能性もある。元開発部の部屋を覗く。柳沢の姿はなく、担当者が段ボールを並べている。
「調査役は?」
「はい、今会長室に呼ばれて入りましたよ。長くなりそうだから伝えておきますよ」
「いや、また覗く」
 廊下に出ると、ケイ君に携帯を入れる。
「今赤坂のホテルに入った」
「直接?」
「ああ、予約してたみたいだな」
「柳沢はまだいる」
 どうしてマンションで会わないのだろうか。
「相手が来るまで頑張るさ。写真もだろう?」
「ああ、頼む」
















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テーマ : ミステリ
ジャンル : 小説・文学

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夢人

Author:夢人
これは30年前から書き始められた小説です。
日記風に手書きされた原稿にもう一度読み返して書き加えたものもあります。この小説は本来活字にはしないことにしていましたが、某社長がなくなれた記念碑で発表を決意しました。

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